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ノートe-Power HE12 エアコン故障 修理記録


約2年間、悩まされ続けてきたエアコンの動作不良について原因を特定、修理完了したので記録として紹介します。

車種 ノートe-Power
型式 HE12
年式 2017年8月
症状発生時期 2020年8月(中古で購入当初から)
修理完了 2022年5月
症状 ・エアコン(冷房)ONの最中に途中から風がぬるくなり始める。(稼働していたエアコンが停止するような感覚)
・同時に内気循環していた設定が勝手に外気導入に切り替わる。(車内ランプが勝手に切り替わる)
・この症状は起きたり、起きなかったりする。
・暖房動作は正常。
・停車中、渋滞走行などの状況で特に頻繁に起こる。
原因 ・ラジエーターとエアコンのコンデンサー
 (家庭用エアコンで言うところの室外機)を共通で冷却するファンの故障。
・冷房稼働時は必ずコンデンサーのファンが回る制御になっているが、故障でファンが回らず。
・ファンが回らないのでコンデンサーが異常過熱。
・車側がコンデンサーの異常過熱を感知し、安全装置が稼働して強制的に冷房を停止。
 (車内ランプはエアコンON点灯のまま)
・コンデンサーがある程度冷えたら、再度冷房が稼働し始めるが、
 すぐにコンデンサーが過熱するため、結局短時間でON、OFFを繰り返す。
・走行中、ある程度の風がコンデンサーに当たる状況、または外気がそれ程高くなければ、
 症状が起きない、または症状が少なくて済む。
対処 ・冷却ファンは5年保証の対象。
・ディーラーで無料修理で解決。
追加情報 ちなみに、ファンが回らないとアイドリングでラジエーターが冷えず水温が上がりすぎ、
エンジンがオーバーヒートしてしまうのでは?と普通は考えられる。
実際にはe-Powerはハイブリッド車であり、停車中は基本はアイドリングストップ、
電池残量少で多少アイドリングしたとしてもごく短時間なるので、
オーバーヒートの危険性は少ない、とのことだった。
また仮に真夏の停車中に発電のためにアイドリングしたとしても、水温が上昇しすぎたら
オーバーヒート防止のためにエンジン停止の安全機構があるとのこと。
コンピューターのエラーログを見るに、そのログは無かったので
エンジンにダメージは無いとのことで一安心。
逆に、コンデンサーの過熱で冷房強制停止のログは大量にあったとのこと。
このコンデンサーの過熱ログが故障の原因を突き止める手掛かりとなった。

本件、原因の特定までに実はディーラーで3回の原因調査を繰り返したが、
1・2回目では原因を突き止められなかった。
エラーログが手掛かりになるのであれば、なぜそれを最初に見なかった?
車検や6・12カ月点検の際にそのログを見ないのか?と問うたところ
車検や点検時、ディーラーではコンピューターのエラーログも確認する手順になっているが、
通常の操作で吸い出せるエラーログにはエアコン系列のログは出てこない、とのことだった。
つまりログを吸い出すときに「エアコン系列のログも表示せよ」という設定をしないと
いけない、とのこと。
自分も理系の仕事をしているので思うが、
ログなんて基本全部出すのが当たり前でないの?と思うが、どうなのか。
保証期間ギリギリで原因を突き止めてくれたディーラーには感謝だが、
それがファインプレーなのか、仕組みを知らなかったことが低レベルなのか、
メーカーの設計が不親切なのか、いまいち良くわからない。
車もこれだけ電子化が進んでいるのだから、故障の原因調査も効率よくできるよう、
体制を整えておいて欲しい。




<購入〜当初の納車予定日までの経緯>
2020年8月、愛知県豊田市のキャスト豊田店(現在は会社変更でコバックカーズ豊田高原店)で
3年落ち、走行距離約3.5万kmの中古車として購入。
相場より10万円程度安く感じたが、現車を確認しても特別不審は無いように感じたため、購入を決定。

この時、購入前の自分で確認した動作確認ではエアコンは少しは冷たい風が出たので、エアコン故障に気付けなかった。
今思えば、この時も症状が起きていたが発見できなかったのだと思う。
また、相場より安いのは外装の小傷が多少あるため、という説明を受け、それで納得してしまっていた。

購入の契約実施。
車検切れ状態の車両であったため、購入店で車検を受けてからの納車となった。
購入契約から納車まで1カ月待つことに。

その後、納車の前日夕方に店の営業担当者からTELあり。
「エアコンの動作が怪しいので、納車を待って欲しい。」
とのこと。
納車前日の試乗、動作確認を行っていたところ、どうもエアコンの効きに違和感を感じたので
調べさせて欲しい、とのことだった。

不調を発見したので直してから納車、という対応は悪くないとは思うが、
なぜ納車の前日という直前なのか?
1カ月も期間があり、車検、納車前整備の時間は充分にあったのではないか?と
店に対してかなりの不信感を持つ。
折りしも底の頃、ニュースでちょうど悪徳中古車業者が金を受け取ったのち納車前に夜逃げする事件が
注目されていたため、不信感は強かった。
すでにこちらの支払いは終えている、任意保険の車両入替も日付指定で完了しているのに、という事情は伝えるが、
状況理解して待つから、確実に直してから納車をしてもらいたい旨、強く要望した。
エアコンの修理と言えば、原因によっては30万円くらいかかる場合もある、
やっかいな分野であることを承知しているので。




<当初の納車予定日〜実際の納車日までの経過>
エアコン不調の原因調査、修理の間、店からはっきりした連絡が来ない。
修理は進んでいるのか?納車はいつになるのか?など問い合わせても
原因が不明なので答えられない、と。
当然、不信感も増加。

結論として本来の納車日から1カ月遅れで、ようやく修理が完了し(実際には見当違いの修理)、納車された。
対処としてノートE12、HE12はエアコン関連の部品のエアミックスアクチュエーターという部品の不具合事例が多く、
それを交換した、とのこと。(部品代、工賃合計で3万円くらいのこと。)

エアミックスアクチュエーターとはエアコンの温風、冷風を切り替える部品で、
確かにエアコン不調の原因の可能性としてはつじつまが合うし、
ネット情報や後日のディーラーの話でも不具合報告件数は多いとのことだった。

最大の問題はこの時の対処。
「そのエアミックスアクチュエーターは本当に故障していたのか?
 その部品の交換で確実に直ったのか?」
と問うたところ、店側はこの時は
「症状が落ち着き直ったように見える、この状態で納車させてほしい。」
という対応だったが、どうも歯切れが悪い。

確実に直ったのか?まだ修理完了ではなく様子見の段階なのか?が最大の論点なので
この点を重点的にを追及した。
このページの症状が冒頭の表に記載したような状態であり、
納車当初の真夏の8月から9月の下旬と涼しい時期になってきていたため、
結局のところ、故障が完全に直ったのか、
直っていないが症状が落ち着いているだけのか判断が付かないような状態であった。
エアコンの使用頻度も減っている時期なので、いろいろな場面で確認できる機会も少ない。

こちらからも
「この状態で納車され、後ほど症状が再発した(直っていないことがわかった)場合、無償で修理してもらえるのか?」
と追及したところ、
「有料保証プランに加入して頂ければ、無償修理対応する。」
という回答であった。

それは違うだろう。
納得できない理由@
もし修理が見当違いなら、故障したままの車を販売したことになる。
その保証に対し、客に金を追加で払わせるのか?

納得できない理由A
(店に言っても仕方ないが)
仮に修理が見当違いだった場合、1カ月も納車を遅らせておいて原因も突き止められず、
見当違いの修理を行うような店が推奨する有料の保証プランなど信用できない。
(保証プランに入らないのは車の他の部分に対する保証が付かない不安もあったが
中古車でも3年落ちという比較的高年式なのでリスクも高くないだろう、という判断。
どのみち、この店の保証プランではなく、メーカーの保証継承を行い、
購入後のメンテは近所のディーラーにするつもりだったので。)

ということで、こちらから以下の点を要求。
・有料保証プランには加入しない。
・このエアコンの動作に関する症状が再発した場合は修理未完とみなし、無償で再修理を行うこと。
・しかしすでに涼しい時期になっているので、エアコンの詳細な動作確認は困難。
・翌年の夏に症状が再発したら無償修理対応すること。
・この点、書面を発行し、両者の合意事項としてほしい。

しかし、店員の回答。
・書面の発行は勘弁してほしい。
・症状再発の場合は誠意をもって無償修理する。

こちらとしては、かなりの不信感。
しかし、これ以上この店とかかわりを持ちたくなかったため、口頭での約束までで諦め、話を終えることに。
今思えば、これが最大の判断ミスであった。
また、店員の別れ際の以下のセリフにも大変に不満を感じた。

「今回の件はご迷惑をおかけしましたが、納車前に不具合を発見でき、
 それを店側の費用で修理してから納車できたわけですから。
 納車後に発見されたら無償で修理はできなかったので、良かった、と
 思って頂けたら幸いです。」

というセリフ。
それは100%店側の言い分だろう。
客側の
・先に金を払っているのに納車前日の夕方に急遽納車を延期
・延期期間も1カ月と長期(ケチ臭い話をすれば、その間の税金、保険も客負担)
・修理も完了しているか怪しい
・保証の書面も無い(履行されるか怪しい)
という損害、リスクはなんの補填も保証もされていない。

繰り返しになるが、この店、この店員とこれ以上話をしても無駄と思い、
結局のところ大部分の諦めと嫌な予感を抱えたまま納車完了。

実際、納車後すぐに涼しい季節になったため、はっきりした症状再発の証拠も確保できず。
冒頭の表のように、涼しい季節だと症状が起きる頻度が少なく、
仮に症状が起きても車が走りだせば症状がおさまるため、突き止めにくい。
納車直後で車全体にいろいろ慣れていない、という面もあるため。

納車後、ムカムカしながらいろいろ考えていくと、
下記のようないろいろな想像をしてしまった。
・症状が残っていることを発見されないよう、涼しい時期になるまでわざと納車を遅らせたのか?
・エアコン修理は原因によっては30万円くらいかかるため、
 もっともらしい安い部品(エアミックスアクチュエーター 3万円)を交換することでごまかそうとしているのでは?
・書面の発行を拒否するということは、やましい理由、逃げ切れるアイデアがあるのでは?
実際、これらの嫌な予感は全て的中してしまうことになった。




<納車後〜症状再発の経過>
納車の翌年、暑い季節になって先の嫌な予感は的中。
冒頭の表の症状が頻発するようになった。

症状が起きる状況、その時の動作など一通りの情報を揃えた。
さらにディーラーなどで無料でできる範囲で点検、推定原因の情報を集めた上で
怪しい部品、予想修理金額などの情報を収集。
で購入した店に連絡。
それが衝撃かつあきれた対応の始まり。

まず、当時の担当者は他店舗に転勤したとのこと。
やっぱりか。。。

いや、それはまだ良い。
誰が対応しようと、店として対応してくれれば良い。
対応者は店長とのこと。
店長!
店の最高責任者!
これならむしろ誠意ある対応を期待できるか?と思ったが、むしろ完全に期待とは逆の対応となった。
以下、思い出すのも腹立たしいので対応の要点をまとめ。

店長の言い分
故障への対応は保証プランに入っていなければ有料になる。
・昨年の納車時に症状がおさまっていたのなら、修理は完了していると解釈している。
・無償修理の口約束は前任者が行ったことで、記録には残っていない。

形式的に言えばそうでしょう。
でも今話をしているのは、そんなレベルの話ではない。
こういうケースも想定して事前に伝えてたあったはず。

しかし、ここまでの言い分だけでも充分腹が立つのに、さらに追加で下記の言い分も。
・症状がおさまっていることに納得したから納車を受け入れたわけですよね?
・修理は昨年時点で正常に完了しており、1年後に別の部分が故障したのでは?
・その新に発生した故障への修理には協力する。
・一度、車を調べているから、我々なら別の店に修理依頼するよりうまく直せる。
・その新たな修理の費用は店の親切心で折半しましょう。店側負担1万円くらい、残りを客側負担で。
・なぜ店の負担が1万円なのかって?エアコンの修理は高額になる場合もあるから、
 何割負担する、いくらまで負担する、など言えないから。

あまりにも鮮やかなストーリーなので、あらかじめ台本があるのでは?と思うほどであった。
何なら、むしろわざと発見が難しい故障をさせ、後日の修理代や買い替え代でも稼ごうとしているのか?と
妄想をエスカレートして邪推してしまうほど。

かなり食い下がって、いろいろと矛盾点も追及し、
あなたが顧客側の立場に立った場合、それで納得できるか?などと心理面まで説明したが、
話が全くかみ合わない。
当たり前か。
最初からこれが作戦だとしたら、そもそも説得や交渉に応じるはずがない。
いかに相手が諦めるように仕向けるか、という方向性で対応しているのだから。

例えれば、こちらは出口の無い迷路の中で、出口があるはずだと信じて探し回るものか。
話をするだけ無駄で、いかに早くそれを悟って入口に戻るか?を考える方が建設的である。
むしろ熱くなって相手をしている自分の方が、どんどん価値が下がって汚れていくようにも感じた。




<振り返り>
この中古車をその店で車を買うにあたり、事前にカーセンサーの口コミなどで悪評が無いか?
などはチェックしていたが、口コミも当てにならないと痛感した。

・車両に特に問題が無ければ、店が悪くても問題は起きない
・問題があっても、客がそれに気付けなければ悪評にはならない
・問題があっても、店が口で客をうまく言いくるめられれば客は店を恨まない
・痛い思いをする客がいてもネットやSNSなどで情報発信の手段がない客であれば表面化しない
・大部分をうまくやりすごせば、ごくわずかな件数のトラブルは埋もれて目立たなくなる
・訴訟や警察沙汰にならない程度の金額であれば、人は大きな行動を起こさない

店側は不満を持った客が帰って行けば、それで終わりかもしれないが、
うちの場合はエアコンがまともに動かない状態でほぼ1年とても辛い期間を過ごした。
もちろん、辛いのは夏季のみ、全く動かないわけではないので、死ぬほど大変というわけではないが、
正直、精神的な不愉快さの方が大変だった。
エアコンの冷風が暖かくなる動作の度に、その中古車屋を思い出し、店員や店長のセリフが何度も頭をリフレインする。
不の感情の繰り返し学習、パブロフの犬、条件反射のようなものである。

人が車を購入する回数など人生で10回もあれば多い方で、
店にとってはその10回が全て自分の店、というわけでもない、となれば
売りっぱなし上等、厄介な客に時間をかけるのはもったいない、
1人の客に恨まれようと、大した問題ではない、
と割り切ろうと思えばいくらでも割り切れるのだろう。
悪いのはその店、その店員、その店長なのだが、
どうも業界全体にマイナスのイメージを持つようになってしまった。


今回の店との交渉の約1カ月後、店の会社、名称が変更されたようだが、
今の店舗(コバックカーズ)が旧体制を引き継いだものなのか、
全く別の運営、人員に変わったものなのかは知らない。調べる気力も起きない。

店名が変更されるにあたり、

「以前、当店で車を購入して頂きましてありがとうございました。
 店名変わりましたので、今後ともよろしくお願いします。」

という趣旨の挨拶ハガキが届いたが、

「コイツら、正気か?」

と思った。
どれだけ客をバカにしているのか?とも感じた。
まぁ、どうせ顧客リストから自動的に宣伝ハガキを送っているだけだから、
そんなものに噛みついても仕方は無いし、
前の体制とは無関係の新体制の人たちが送ったハガキだとしたら、
それをこき下ろしてもお門違いか。

先述の新しい店舗、会社のコバックカードが旧体制とは全く関係のない店舗、会社だとしたら
このページの内容は迷惑な記録で申し訳ないと思うが、事実だから仕方ない。
新店舗が旧体制と無関係なら、マズい会社の後釜になってしまったな、と諦めて
一から地道な活動で客の信用を勝ち取っていけば良い。

この記録は同様の故障に悩んでいる人の助けにするため、
また、なかなか原因や症状が表面化しにくい厄介な問題である、
責任の所在がわかりにくい厄介な事例、として残しておくことにする。


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2022.05.28(土)更新


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