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書籍紹介


私が読んだ本を紹介するページです。
せっかく本を読んでも読みっぱなしにするのはもったいなので、感想をメモしておこうかと。








9割がバイトでも最高のスタッフに育つ
ディズニーの教え方


著者       : 福島文二郎
出版社     : 中経出版
定価       : 1,300円 + 税
発行       : 2010年11月(第1刷)
読み終わり   : 2012年8月

<背景>
会社で実験室の取りまとめ的なポジションになり、後輩を指導する機会も増え、また上司からも昇格をチラつかせられるようになってきました。
自分自身のスキルアップやキャリアアップは、自分のがんばり次第で何とかなりますが、組織というものはチームで仕事をこなしてナンボの世界なので、後輩を育てなければ自分の負担が増えるばかり。
「人材育成」の重要性を痛感する今日この頃。
そんな時に本屋でチラッと立ち読みして面白そう、参考になりそうと思い買った本です。

<要約(主観)>
ディズニーランド(ディズニーシー)のスタッフの約9割はアルバイトだが、ディズニーは人材育成に非常に重きを置いており、良好な運営ができている。その特徴は主に下記の通り。
@アルバイトと言えどもプロ意識と目的意識を徹底して持たせる。
A挨拶、笑顔、褒め合うなど、職場の雰囲気が良くなる取り組みを意識して行っている。
B後輩への声かけ、アドバイス、相談などのコミュニケーションを積極的に行っている。

<感想>
書いてあることは至極ごもっとも。とても参考になるし、読んで前向きになれる内容と感じました。
が、あくまで前提が性善説であると感じました。

まず感じたのはディズニーでバイトしたいと思う人は、その時点である程度目的意識を持っており、モチベーションが高い人だと思いますつまり「ディズニーが好き」だから「ディズニーで働きたい」と思ってアルバイトに志願する人が多いということです。
金が無いからバイトしよう → 近所のラーメン屋でバイト募集してたな、みたいなアルバイトとは元々のモチベーションが違うだろう、と思うのです。仕事の質は人の成長に左右され、成長はモチベーションに左右されます。

ウチの会社は基本的に社員に甘く、年功序列です。古き良き時代の人事制度が基本になっています。今は徐々に成果主義にシフトしつつありますが、それでもまだ甘いです。悪い言い方をすると、明らかに給料に見合った仕事をしていない人でも、新しい仕事を覚えていく気力の無い人でもクビにも降格にもなりません。逆に年齢に応じてそこそこまでは出世していきます。このぬるま湯のおかげで社員の平均年齢は43歳と比較的高齢、離職率も低いです。労働組合もあります。つまり一度正社員で採用されてしまえば、あとはボチボチ言われた仕事だけして余計な仕事には手を出さないのが一番得、ということになります。

本の中で著者がカヌー探検のチームに異動になり、そこで起きていた問題を解決した事例が挙げられています。しかしこれも構成員がアルバイトで人員の入れ替わりが早い、人数が多いので異動や退職、新規採用など人の新陳代謝が活発だから実現できたのではないかな?と思えてしまいました。
今、私の職場で起きている人材的な問題は、特定の問題社員(基本的に目的意識が無く、新しい仕事や変化を嫌う、人と関わりを持とうとしない)に対して教育的にどう対処するべきか?ということなのですが、これは個別の問題なので基本的に内科的に本人にに変わる気が無く、外科的にもクビや異動ができなければ手の打ちようがありません。

元々やる気のある人材をさらに伸ばす、普通の人材をもっと良くするためには?、という目的で読むなら良い本だと思いましたが、今の私の求めていたこととは少し違ったかな?と感じました。
しかし会社や職場が魅力的なところには土台としてモチベーションの高い人が集まるんだろうな、ということはわかりました。

振り返って自分の会社を見ると、社員のことを大事にしているが、それはクビにしない、降格しない、異動を拒否できる、労働組合がある、という甘やかせる方ばかり目立っていて、優秀な人材を採用する、より良い人材育成をする、という面とはズレているように感じました。
本書が提唱する「後輩を大事にする」とウチの会社の「社員を大事にする」の「大事」の中身の違いなんだろうと思います。
個人的にできることは、職場にいる問題社員の悪影響(悪い実例、悪い雰囲気)が他の並以上の社員に及ばないように、本書を参考にして食い止めることでしょうか。個別の人事処置については、課長などもっと上の役職の人に相談して何とかしてもらうしかなさそう、と自己完結しました。






明日から部下にイライラしなくなる本

著者       : 高橋克徳
出版社     : すばる舎
定価       : 1,500円 + 税
発行       : 2011年1月(第1刷)
読み終わり   : 2012年9月

<背景>
市の図書館に置いてあるのを読んでみました。
まだ管理職ではありませんが、管理職から平社員がどんな目で見られているか、など視野の違う点から物事を考えてみるのも良いかな、と思い。また部下とまでは言わなくとも、後輩が増えてきているので、役に立つこともあるかと考えて読んでみました。

<要約(主観)>
管理職が部下に対して日頃よく感じるイライラ、不満、理解できない点の紹介、その原因と対処の紹介。また対処に至る理由など。

<感想>
上司側から見たら部下のこんなところは不満に思うだろうな、ということが書かれています。基本的には部下一人一人の性格をよく観察して、それぞれに応じて誠意を持って対応すれば、こういう類の本は必要無いんじゃないか、と思うのですが、現実はそんなにうまくいかないんでしょうね。
実際、自分の職場を見てみても、平社員にもクセのある人がいっぱいいて、
「もし自分が課長だったとしたら、取りまとめるのは大変だろうな。」
と思いますし。
しかし自分の部署の課長を想像してみると、この本に書かれているような部下をよく観察して一人一人に誠意のある丁寧な対応にはほど遠いように思えます。基本的に人間味が無く、相手を論破して自分の優位性を誇示したい、というタイプの人なので。そんな状況もありウチの場合は課長と平社員の間には仕事の話以外は日常的な世間話などがほとんど無く、皆課長に対して警戒感と言うか、壁を作ってしまっています。基本的に会話が機械的なので、仕事だから指示を聞く、報告する、という感じで信頼関係ができあがっていないんですよね。
しかし私自身も1段階昇格するにあたり会社の研修会で学んで思ったことですが、すべての後輩・全ての部下について、仕事の進み具合や精神状態、家庭の事情などを事細やかに把握するのは無理だと思います。
ではどうするか?
モチベーション高く仕事の進め方にも問題ない、精神状態も安定している人には特別なケアはしない。放っておいたら何か問題を起こしそうな人、モチベーションが下がっている人、普段は問題ないが最近疲れているor落ち込んでいる人に重点的に注意しておく、というのが現実的なところでしょうか。
うちの部署のように課長とは世間話がほとんど無い、という状況になってしまうと末期症状なんでしょうね。そうなる前の軽い症状のうちに手を打っておくべきだったんでしょうけど。
文章で書くとごく当然のことのように思えますが、管理職ともなると忙しさやプレッシャー、緊張感などで忘れてしまうんでしょうか。もし自分が管理職になっても忘れないようにしようと思います。





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2012.9.17(月)更新

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