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お嬢

8月に入ったからといって特に特別な変化があるわけでもないんですよね。
というワケで、今日はちょっと昔話をしてみようと思います。
決して、家庭教師のバイトがドタキャンされて急遽時間が空き、
今週入るはずの個人契約の生徒の月謝や交通費が入らなかったため金欠に陥り、
仕方なく自炊をするに至ったのだが、米が炊けるまでの時間がヒマだから
ちょっと語ってみようか、などと考えているワケではありません。

さて、僕は常日頃から一人身でいることをネタにしているワケですが、
これでも学部時代にテニスサークルのコーチをしていたときは、
こんな僕にでも(おそらく)特別な好意を持ってくれた娘がいたんです。
そう、あれは在学3年目の2年生の頃でしたね。
回想の初っ端からしょっぺぇなぁオイ。
つまりアレですよ。
僕らの代がサークルの幹部をしていた頃です。
ちょうどその頃は部員の数が少なく、幹部の僕らにも
何としてでも女の子の部員を入部させ*、サークルを存続させようという責任感があったんです。
(*男は過去レポや過去問、女の子を目当てにある程度勝手に集まってくるのですが、
女の子はそう簡単には入ってくれないんですよね。)
生意気な新入生にも、ワガママな女の子にも、引退したトタンに言いたい放題言ってくる先輩にも
我慢我慢の耐え忍ぶ活動を続けていたんですよ。
そんな努力の甲斐もなく、正式に部員として入ってくれた女の子はなんと一人だけ。
ちょこちょこ見学には来るんですが、どの娘も適当に男だけ漁って去って行くんですよね。
まぁそれは男も同じですが。
そもそもサークル活動自体が時代の流れに合わないんでしょうね。




で、その唯一の女の子というのがまた厄介な存在でして、
とんでもないお嬢様だったんですよ。
どのくらいのお嬢かというと、




サーブがネットに届かない


くらいのお嬢っぷりです。
アレには正直びっくらこきましただよ。
そして当方、仮にもコーチ。(硬式テニスの経験は大学からなのに。)
来る日も来る日も、自分の練習そっちのけで指導しましたさ。
これは下心とかそういう次元の問題じゃないですよ。
サーブを空振りしたりネットまで届かない部員がいることは、
本人だけでなくコーチの責任問題にまで発展するんですよ。
例えば部員同士で試合をするときに、サーブが1本も入らずに負けてしまっては
場の雰囲気が気まずくなりますよね。
というワケでボクもア○フルのCMばりの営業スマイルで親身になって対応しましたさ。
厳しくすると泣いてしまいそうですからね。

しかしですね。やはり人には限界というものがありましてですね。
ボクも徐々に彼女と距離を置くようになったんですよ。
一言で言うと重荷になってきたんですね。
申し訳ないが、もはや手に負えません。ってカンジですわ。
それにやはり女の子には女の先輩が優しく指導するべきではないかな、と。

彼女と距離を置き始めたボクは久しぶりに羽を伸ばしましたね。
コートが空いていれば適当な相手を捕まえて、
日頃のうっぷんを晴らすかのごとく一心不乱に乱打を続けました。
相手が根を上げたら他の友達と交代。
筋肉痛とか手のマメなんて気にしません。
とにかくボールを追いかけ、強打しているときは気分が良いです。
余計なことは頭に入りません。

しかしですね。
そんな平和なサークル活動にもやがて陰りが見え始めましてですね。




ふと気が付くとやたら近くにいるんですよ。彼女が。



部員をいくつかのチームに分ければ必ず自分のチームにいる。
練習の順番待ちをしていれば、後ろに並ぶ、
練習の後に皆でメシを食いに行けば同じテーブルにいる。

気のせい。。。じゃないよね?

しかも周りの人間がやけに不自然な行動をとるんですよ。
特に親しいワケでもなかった別の女の子が、
彼女を絡めてボクに会話のコンビネーション技を仕掛けてきたり、
無作為に決めたはずのダブルスの試合のペアが彼女だったり。




頼むから皆でオレを操ろうとするな!


いやね、別に迷惑ではないんですよ。
むしろ彼女がオレを慕ってくれるのは嬉しいですよ。
でもね、オレは





釜揚げうどんの食べ方もしらない程のお嬢様は手に負えません。



皆だって、彼女が釜の中につゆを入れてしまったとき、引きつった笑顔して顔をそむけてたじゃん!
オレに押し付けようとしないで。(泣)

というワケでオレは終始、女の子のサインに対して鈍感な男を演じ続けました。
「守ってあげたいタイプ」と言うか、「誰かあの娘を守ってあげて!」というタイプでしたね。
まぁひと夏の甘苦い思い出なワケですよ。



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