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学歴問題について

お母さんはよく言います。

「ちゃんと勉強して良い高校(大学)に行かないと、
将来困るよ!だから勉強しなさい!」

子供も反論します。

「良い学校行ったって、必ずしも良い会社に就職できるとは限らないじゃん!
景気悪いし、リストラされるサラリーマンだっているのに。
今がんばったって意味無いよ!」

就職活動中の学生も、よくグチをこぼします。

「やっぱウチの大学レベルじゃあ大手企業に就職するのは無理だよ。。。」

などなど。


日本は昔から学歴社会だと言われてきましたが、
最近は以前程、耳にしなくなってきたように思えます。
では日本は学歴社会ではなくなったのか?
少なくとも自分が就職活動をしてきた経験から言えば、
答えは「否」です。

私が選考を受けていた会社は大手が多いですが、
会社説明会、筆記試験、面接などで
ウチの大学よりランクが下(と思われる)大学の人はほとんどいなかったです。
受付の際、よく名簿をチラっと覗き込んでチェックしていましたが、
どこの会社でも有名私立と国公立の学生ばかり。
就職活動開始して、初めての面接(学生3人のグループ面接)で
東大院と東北大院に挟まれたときは泣きそうになった経験も、
今となっては良い思い出です。(笑)

というワケで、少なくとも私の体験談では、学歴社会は根強く残っていると思います。
私自身も書類選考で落ちまくりましたし。
もちろん、学校名だけが原因だとは思っていませんが。

学歴社会というと、自分を含め、一流でない大学の学生は毒の一つも吐きたくなるでしょう。

「一流大学の学生が必ずしも人間性も優れているとは限らない。」

とか

「大学名だけで学生を選ぶのはナンセンスだ!」

みたいな。
もちろん、その通り。
それが正論です。


が、現実問題として、Web選考や書類選考の段階では大学名のみで
次の選考に進めるか決定してしまうパターンも少なくありません。
Web選考に至っては、学歴フィルターなるものまで存在するらしく、
○○レベル以上は選考通過、それ以下は不採用、
などというふるい分けもあるようです。
他には、××大学の学生が会社説明会の予約をしようとするといつも満席なのに、
○○大学の学生が予約状況をチェックしたら空席だらけだった、とか。
まぁこの辺の話は私の体験談ではなく、噂話なので信憑性は確かではありませんけどね。
面白おかしく大げさに話が膨らんでいる可能性もあります。

事実、ある程度の学歴差別はあると思います。
しかし私はそれを理不尽だとは思っていませんし、恨んでもいません。
理由を考えてみれば納得できるからです。
というのも、企業は採用活動を行うにあたって、
様々な経費を費やさねばなりません。
ざっと思い浮かぶだけでも、学生や社員の交通費やホテル代、筆記試験の受験料(結構高いらしい)
就活サイト(リクナビなど)への登録料、パンフレット作成料、
郵便物の郵送料、会社説明会などの会場代などなど。
費用以外にも時間や労力なども費やしますよね。
特に技術面接を行う場合、現場の研究職や技術職の社員の時間を勤務時間を割かなければなりません。
自分が採用担当になったと想像すると。。。
何千人もの応募者のエントリーシートや研究概要に全て目を通すのもシンドイでしょうね。

理想は全ての応募者に対して会社説明会をし、筆記試験をし、面接を行うことでしょう。
しかし現実問題として、そんなことは無理です。
そこで会社はいかに時間と手間と費用を効率よく使って、
会社に有益な人材を発掘するかを考えるワケです。

となると、やっぱり最初は学歴でふるい分けるのが効率が良いだと思います。
もちろん先に言ったように、一流大学の学生が必ずしもあらゆる面で優れているとは限りませんが、
確率論的にも、やはり集まるところに集まるのでしょう。
根っからの天才も中にはいるかもしれませんが、
大部分の人は目的意識を持って自分なりに努力し、
それなりの目標を達成してきたんだと思います。
そういう人達がその努力に相応しい評価をされるのも、まぁ自然と言えば自然です。


エントリーシートや履歴書には皆

「私にはこんな長所があります。」

とか

「御社に入社したら絶対にがんばります!」

系の前向きな文章を書くと思います。
読み手からすれば、今までがんばってきた実績のある応募者の方に説得力を感じるでしょうし、
きっと今後もがんばってくれると考えるでしょう。
社会人は働くことが仕事ですが、学生は勉強することが仕事ですから。
例えるなら、家庭教師の生徒が

「今までは50点しか取れなかったけど、これからは80点取れるようにがんばります!」

と言うのと、

「今までも80点取ってきたけど、今後も80点を維持できるようにがんばります!」

と言うのでは、どちらの生徒が本当に80点を取れそうかな?というのと同じだと思います。
口や文章ではいくらでも立派なこと言えますから。

というのが、私の学歴問題に対する考えです。
ですが、

「じゃあ大手企業は一流大学の学生しか受けるなってコトかよ?」

と言われるかもしれませんが、そうではありません。
確かに書類選考やWeb選考で落とされてしまったらどうしようもありませんが、
面接まで進めればチャンスはあります。
グループ面接で隣の学生が東大生でもビビる必要は全くありません。
だってちょっと視点を変えれば、面接までたどり着けたということは
自分に一流(と思われる)大学の学生と対等に戦えるだけの武器があると、
会社側が認めてくれたということですよね。
そこで自分の武器が何なのかを考え(理系の場合は研究分野だったりする)、
それをきっかけにして面接でアピールしていけばチャンスは広がります。


面接に呼ばれました。
どうせダメだと思うけど、一応受けに行ってみよう。
落ちました。
やっぱり一流大学の学生が相手じゃあ、かなわねぇよ。。。
では進歩がありません。

私の大学は企業側から見ると、一応ブランド校らしいです。
私の経験上、大手企業でも研究分野がマッチしていれば、そこそこ書類は通りました。
が、面接までたどり着いた学生の中では、大抵下っ端です。
書類選考や筆記試験を通過して、ウキウキしながら面接に行っても、
かなりの確率で撃沈しましたね。
要はブランド校でも、かなり下位の方なのだと思います。
グループ面接では噛ませ犬的存在のような気もしました。

特に私などは留年もしていますし、大学の成績もイマイチです。
しかも専攻は工業化学なのに、志望業種は製薬で研究職希望。
製薬業界なんて、やっぱり薬学部が一番有利なフィールドです。
(実際に試験会場であった人の中には、予想よりは薬学専攻は少なく、
生物や化学系の専攻の人が多かったですが。)
それでも世界最大手の製薬企業の最終面接(生産技術職ですが)まで進むことはできましたから、
少なくとも100%大学名や成績などで決まるとは限らないと思います。
結局は最終選考で落ちてしまったので、イマイチ説得力に欠けてしまいますが。。。

まぁとにかく、グチってばっかでは進歩はないよ、
自分の立場と状況を冷静に分析して、
どう行動すれば物事が良い方向に進んでいくのかを考えると
思った以上に良い結果に結びつくよ、
ということです。


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2004.4.19(月)更新

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