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受かりやすい人、落ちやすい人
それがわかったら苦労はありませんけどね。(笑)
ポイントは面接官に自分を
「会社にとって有益な人物」
とか
「一緒に仕事をしたい人物」
と思わせることです。
話はちょっとそれますが、私が参考にした就職本は「メンタツ」です。
メンタツと言っても、カップラーメンの「麺の達人」ではなく、「面接の達人」という本です。
就職活動をしている学生のほとんどが読んでいるらしいです。
私も、シリーズ全巻読んでみました。
就職本の中では王道の本だと言い切って良いでしょう。
お勧めできます。
ただ、書いてあることは100%正しいとは言い切れないように思えます。
特に理系の院卒で研究職や技術職を目指す学生は、
書いてある内容の半分くらいを参考にした方が良いでしょう。
内容を鵜呑みにするのではなく、
物事を違った角度から考えるきっかけの一つです。
メンタツの中ではひたすら、
「面接官の印象に残ること」
を強調しています。
面接やエントリーシートを通過するテクニックの一つではありますが、
それが採用の決め手になるとも思えません
どうも志願する学生が皆同じフィールドにいることを前提に書かれているような気がします。
理系の院卒ともなると、自分の研究テーマがあり、
それぞれの得意分野があるはずです。
無理に「印象に残る話」をする必要はないのでは?と思います。
あくまで私の考えですが、
研究職の採用の場合、最も重要視されるのは研究内容だと思います。
大抵の会社はまず書類選考で研究概要を提出することになっていますし。
もちろん、人間性だって重要ですよ。
でも会社側からすれば、どんなに性格の良い人だって、
仕事ができなければ、会社にとってはお荷物です。
採用してから学校の授業のように一からその分野の基礎を学ばせたり、
装置や機器の使い方を手取り足取り教えるよりは、
ある程度勝手がわかっている学生を採用したいはずです。
書類選考で募集する分野に大雑把にマッチする学生を選び出し、
その上で面接では人間性に問題が無いか、
より研究内容がマッチするかを判断した方が合理的です。
となれば、面接で面接官が自分の何を知りたがっているのか?
どんな質問が来るのか?
どういう答えを期待しているのか?(模範解答があるわけではありませんが)
は、ある程度予想できますよね。
そこら辺を勘違いしている学生がたまにいます。
面接官を笑わせたら合格だとか、
褒められるようなことを言ったら合格だとか、
面接官がニコニコ笑ってうなずいてくれたから合格のはずだ、
などなど。
目の付け所を間違えているようです。
部活やバイトの話を聞いてくるのは、
学生の苦労話や倫理観を聞きたいわけではなく、
グループの中でどういう存在でどういう役割を果たしてきたを知りたがっているはずです。
例えば、言うことを聞かない後輩にどう対処するかとか、
嫌な先輩にはどう接するか、
皆で目的を達成するために、自分はどういう行動をしたか、など。
会社に入った後は自分一人で仕事をするわけではなく、
先輩、後輩、同僚に囲まれて仕事をするのですからね。
入社後は面接官が直属の上司になる可能性もありますから、
相手に
「この学生となら一緒に仕事をしたいな。」
と思わせることが重要です。
研究分野がマッチして、能力的に優れていても
入社後に良い人間関係を築いて仕事をしていけるかが重要ですね。
だから、面接でギャグを言って面接官を笑わせたら合格ではないのです。
場を和ませるのが得意、というプラスの評価はしてくれるかもしれませんが。
たまにグループ面接で他の学生に敵対心剥き出しで噛み付いてくる学生もいますが、
ひょっとしたらお互い同期入社の同僚になる可能性もあるわけで。
そういう意味では敵ではなく、仲間のはずです。
弱い犬ほどよく吠える、ではありませんが、
むやみに人を批難したり噛み付いたりするのは印象が良くありません。
人をけなしても自分の評価は上がらないんですから。
面接の待合室でもうつむいてノートを見ながらブツブツ言っている学生が多いですが、
私はなるべく同席した人に話しかけるようにしています。
黙っていると間が持たないというのも理由の一つですが、
その面接の待合室に居合わせたということは、
同じ会社、同じ職種、同じ業種に興味を持った、ある意味では仲間じゃないですか。
しかも将来は同僚になる可能性もある。
次はいつ顔を合わせるかわからないワケですし、
ちょっとくらい照れくさくても、多少の情報交換をするのも悪くないと思います。
受付の人も学生を呼びにきたときに、
待合室にピリピリした雰囲気が漂っているのをチェックしているかもしれませんし。
話しかけてあからさまにウザがられたら、それ以降は無理しませんけどね。
話は変わって、人がある会社に入社して死ぬまで働いて2億円稼ぐとしましょう。
今、会社の前に
1.現金2億円
2.自分
があってどちらが欲しいですか?と聞いたときに
現金ではなく、自分を欲しがってもらわないとダメなんです。
面接は学生にその2億円に勝る価値があるか?を見極める場です。
先ほどの話に戻りますが、そんな場で
「部活では必死で練習したのに試合で負けてしまい、
悔しくて泣いてしまいました。」
などと半泣きで演説しても、
「それは残念だったね。」
としか言ってもらえません。
確かに悔し泣きするほど努力したのは良いことですが、
それが会社側にとって利益に繋がるかは別問題。
自分の話したいことを話せたからと言って、ホクホク満足している場合ではありません。
メンタツで書かれている「面接官の印象に残ること」も、
そういう点では少々疑問が残ります。
確かに面接はオーディションのような物ですが、
何を武器にしてアピールするかは職種、業種によって異なるのですから。
ただ会社によって、倫理観や専門分野、協調性など
何を最も重要視しているか変わりますから、判断が難しいですけどね。
しかも同じ会社でも面接によっても見るポイントも変わります。
たまたま情熱的な人材が欲しいと思っていれば、
熱血演説タイプが採用されるでしょうし、
頭の回転が遅いヤツとは一緒に仕事をしたくない、と考えていれば
筆記試験の点数の良い人や、
予期せぬ質問にキビキビ答えられた人のポイントが上がるかもしれません。
そういう点では攻め方を変えるのではなく、
ありのままの自分を受け入れてくれる会社を見つけるのも一つの選択肢かもしれません。
すでにある程度の基礎が固まっている人は、ですが。
何十社受けても受かる気がしないという人は、
やはり自分の書いたエントリーシートや面接での回答・態度を
客観的に見直してみることが大切だと思います。
慣れてくると人事面接くらいならスイスイ通ります。
技術面接はわかりやすく説明するテクニックも要因ですが、
縁によるところが大きいと思います。
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2004.5.10(月)更新
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