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大森電子式メーター





大森の電子式メーター。
左から油圧計(EP-110-AZ)、油温計(EH-115-AZ)、水温計(EH-112-AZ)。
サイズはφ52で、ワーニング機能付き。
通信販売で購入し、DIYで取り付けました。
必要部品はメーター3つ(センサー3つ)、メーターパネル、
オイルブロック、水温計のホースジョイントくらいでしょうか。
通販で買っても、トータルで4万円くらいかかってしまいます。


他の大手有名パーツメーカーのメーターは高くて。。。
付加機能満載で、証明もELだったりしてカッコ良いのですが、
3つ揃えたら6万でも足りないくらいです。
結局、必要最低限の機能を備えた大森に落ち着きました。
予算4万円くらいで電子式だと、大森かトラストの安いモデルくらいしか選択肢が無いです。
中古は以前痛い思いをしたので、お勧めしません。


夜間照明はこんなカンジです。



街乗りではほとんど必要性のないアイテムですが、
初夏から秋口にかけてのサーキット走行のために取り付けました。
クラス分け形式の走行会の場合、大体1ヒート15分〜20分くらいが普通ですが、
そうなると、自動的に一定時間過ぎるとピットに戻ることになります。
ところが走り放題形式の場合、自分の好きなだけ走り続けることができます。
つまり、調子に乗って全開で30分も走っていると、
水温、油温はとんでもないことになっている可能性もあるワケです。
メーターを取り付ける前は、この辺りの温度の問題は想像でしか対応できません。
同じ車種の人同士で情報を交換すれば、

夏に○○サーキットを全開で○○周走ると
大体水温は○○℃で油温は○○℃になる。
だから大体○○周走ったらピットに戻った方が良い。

なんて情報も得られます。
が、実際問題としては遅い車に詰まってアクセルを緩めることもありますし、
ドライバーの腕によってアクセルの全開時間も変わりますし、
チューニングの度合いや気温の差、風の有無もあります。
やはり、理想は自分の車にメーターを付けてコンディションを把握することですね。
たとえ冷却系のチューニングをするとしても、
まずは現状を把握することが大切だと思います。


機械式と電子式の違い

メーターには電子式と機械式の2種類があります。
電子式のメーターはセンサー部の温度による電気抵抗の差を
感知して温度を表示しています。
メリットは

・メーターにピークホールドやリプレイなどの追加機能を持たせる事ができる
・配線の取り回しがラク
・故障しても故障した部品だけを取り替えることができる
・配線が熱害の影響を受けにくい

などがあります。
またデメリットとしては

・値段が高価
・配線の数が多い
・電源を入れないと作動しない

などがあります。


これに対し、機械式はメカニカルに温度を感知しています。
電気配線もありますが、それは夜間照明のためです。
機械式の温度計はメーターとセンサーが配線(配管)で繋がれており、一体化されていますが、
この配管の中は揮発性の液体で満たされています。
センサーが熱を感知すると、熱が伝わって液体が熱せられる。
その液体は揮発性なので、配管の中で蒸発(膨張)し、圧力が上昇する。
メーターはその膨張の圧力を感じ取って、機械的に針を動かしているワケです。
だから機械式はセンサーと本体が分解できないし、配管も太く、
長さが足りないからといって、途中で切断して継ぎ足すこともできない
(取り回しに融通が利かない)のですね。
また配管の途中が熱せられると、やはり内部の液体も熱せされてしまうので、
測定温度に誤差が生じてしまいます。

しかも機械式の場合、センサー故障が生じると、
本体も丸ごと修理に出さないといけないらしいのです。
電子式ならセンサーだけ買い換えれば良いのですが、機械式は一体型。
強引に部分的に新品に買い換えても、膨張率の個体差で精度が狂うこともあるようです。
また、油圧計では機械式の場合、
配管を通してオイルをメーターのすぐ背後まで引き込むタイプが多いです。
つまり、車内までオイルを引っ張ってくることになります。


機械式のメリットとしては

・値段が安い
・電源を入れなくても針が動作する
・配線の数が少ない

があり、デメリットは

・配線の取り回しに融通が利かない
・油圧計のオイル漏れの危険がある
・配管が太く、車内に引き込むのが電子式に比べて困難
・配管が熱害の影響を受けやすい
・故障すると丸ごと修理になる(温度計)

などがあります。
電子式、機械式共にそれぞれ一長一短あり
どちらが偉いと言うものでもありません。

私の場合、
・機械式油圧計でオイルを車内に引き込みたくない
・機械式の太い配管が好きではない
・配管の取り回しで苦戦したくない
という理由で電子式を選びました。


取り付け

水温計のセンサーは大森のホースジョイントを用いて
ラジエーターのアッパーホースに取り付けました。




クーラントの流れは

エンジン

アッパーホース

ラジエーター

ロアホース

となっています。
センサーをアッパーに取り付ければエンジンから出てきたばかりの高い水温を、
ロアに取り付ければラジエーターで冷やされて
これからエンジンに向かっていく水温を計測することになります。
どこに取り付けるかは、人それぞれ考え方によると思います。


油温計と油圧計のセンサーは、オイルブロックを用いて取り付けました。



4A-GEはエレメントがエキマニのすぐ近くに位置していますので、
サーキットやジムカーナなどで排気温度が特に高くなる場合は
オイルパン部分の油温より高く表示されてしまうようです。
街乗りでは、それほど温度差はありません。
オイル交換時に抜いたオイルの温度と比較して確認しました。


また、大森の油圧計はオイルブロックに直接センサーを挿すタイプにはなっておらず、
ホースで別の位置に少しオイルを引っ張ってくるタイプになっています。



パワステフルードのタンクの隣にあるのが油圧計のセンサーです。
銀色で水ようかんの缶詰みたいな形をしたヤツです。
デカいからオイルブロックに直接取り付けるようなタイプにできなかったのでしょうかね。

センサーからの配線は3つまとめてバルクヘッドの穴を通しました。



わかりますかね?
サージタンクの奥にある穴です。
元々はヒーターケーブル(青いワイヤー)が通っており、ゴムのパッキン(?)で塞いであります。
結構小さい穴ですが、配線のコネクターくらいなら
がんばれば通せますね。
ここを通すと、クラッチペダルの付け根辺りに先端がニョキっと出てきます。


あとは電源、アース、イルミの配線をつなげます。
オーディオの配線から分岐させるのがオーソドックスな方法だと思います。
別にどこから取っても良いんですが、
社外のオーディオを使用している場合は
配線に名称を書いたラベルが付いてるから便利です。
社外のオーディオを使ってない場合は
配線図で確認したり、テスターで調べながら対処しましょう。



私の車の場合はスーパーライブサウンドの専用ハーネスも混ざっているので、
このようにロクでもない状況になってます。(汗)


温度、油圧の値

街乗りでの水温、油温は乗り方や渋滞などの度合いにもよりますが、
夏で水温90〜95℃、油温100〜110℃。
冬は水温80〜90℃、油温90〜100℃で安定します。
ただ、冬は暖気が終わるまでに時間が相当かかりますね。
油圧はオイルの銘柄にも寄りますが、
アイドリング時で2.0kg/cm2、巡航時で4.0kg/cm2くらいです。
オイルポンプはエンジンの回転数に連動しているので、
回転数を上げると油圧も上昇します。
が、油圧は高ければ高いほど良いと言うものでもなく、
大体6.0kg/cm2くらいで圧がリリーフされ、それ以上は上がりません。
油温の変化は比較的ゆったりしていますが、
水温は結構上がり下がりが激しいです。
例えば巡航時は85℃くらいでも、ちょっと長い信号待ちでは
92℃くらいになってラジエーターのファンが回り始めます。
でも信号が青になって普通に走ればまた85℃くらいに落ち着きます。
アルミラジエーターの特性でしょうかね。
ファンが回れば温度は下がるのですから、
街乗りでは冷却系の強化は必要ないだろうと感じました。

ちなみに暖気中はまず水温が上昇します。
それから油温が水温から20℃くらい遅れて上昇を始め、
ある程度時間が経つと水温を追い抜きます。
油温が安定するまでは走り始めて20〜30分くらいかかりますから、
純正の水温計の針が真ん中になったからといって、
イキナリ全開をかまさない方がエンジンに優しいと思います。
また、始動直後はエンジンオイルも冷えているため、
アイドリングでも油圧は4.0kg/cm2を超えていたりします。
オイルに限らず、液体は温度が上昇すると粘度が下がるので、
油温の上昇と共に、次第に油圧も下がってきます。


初夏のサーキットで1ヒートで大体15分くらい全開走行したところ、
水温は110℃、油温は155℃くらいまで上がってしまいました。
やはり冷却系がノーマルだと熱的にキツイですね。。。
油圧はある程度正常にかかっていたと思います。
水温についてはオーバーヒート気味ですが、
とりあえずは即ブローするとか、クーラントが噴くことはありませんでした。
が、やはり110℃は精神衛生上良くないです。
水温補正などが入り、パワーはダウンしていると思いますし。
油温の155℃は、オイルブロックがエキマニとエンジンに挟まれる位置にあるため、
エキマニの熱で熱せられているからだと思います。
おそらく、オイルパンのオイルの方は
実際にはそこまで上がっていないと予測しています。
油温のセンサーはオイルパンに挿した方が良さそうですね。
水温が110℃なら、本来の油温はおそらく130℃ちょいくらいでしょう。
オイルブロックからの温度を気にしていたら、
サーキットなんて2週くらいしか全開で走れません。

付加機能についてですが、このメーターにはワーニング機能があります。
設定した値に到達すると、赤いLEDが点灯します。
街乗りではあまり意味ナシですが、
サーキットでは結構重宝します。
全開走行しているときには、メーターの目盛まで読んでいるヒマはありませんからね。
直線の全開加速中にチラッとみるくらいが精一杯ですから、この機能は助かります。


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2005.1.19(水)更新

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