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保険の種類、用語の解説
<経緯>
友人や同僚から保険について相談を受けることがありますが、
「別に自分は保険に詳しくなりたいわけじゃない」
と思っていたとしても、最低限は知っていなければならないレベルがあります。
じゃないと、保険に加入しても
「自分が考えていたしていた内容と違う!」
となるからです。
ここでは、保険に加入する上で最低限知っていなければならない
用語や知識を紹介します。
概要だけ知ってもらえれば良いと思うので、
いろいろなオプションや組み合わさった特殊な保険や
細かい例外などは省略します。
<保険の種類(何に備えたいか?)>
「よくわからないけど、とにかく保険に入っといた方が良いんでしょ?」
とか
「親や家族に任せっきりで、何の保険に入っているかわからない。」
という人はまずここから。
@死亡に備える(死亡保険、生命保険、収入保障保険など)
死んだときにだけ保険金を受け取ることができる保険です。
入院や手術だけではダメです。受け取れません。
なので、目的としては
・自分の葬式代くらいは残したい
・子供が就職するまでの養育費、学費に充てたい
・住宅や車のローンを完済したい
などになります。
自分の葬式代、であれば
普通の葬式その他諸経費もろもろなら300万円くらい?とか
自分は家族葬で良いし、50万円かな、とか
いやいや、家族葬50万円くらいなら保険なんか入らなくても
預金で良いじゃん、などと考えるわけです。
子供の養育費、学費を考えるとかなり複雑です。
子供の人数、年齢、学校は大学まで?
公的な年金は出るのか?
旦那が無くなった場合は奥さんは仕事をできるのか?
今ある貯金は?
家や車のローンは残っている?家賃は?
など、を考え、
今すぐ自分が死んだら3,000万円は必要かな?
でも死ぬのが10年後なら子供も1人就職している年齢だし、1,500万円で足りるかな
などと計算していくわけです。
この辺は保険期間の話になるので、後述します。
死んだときの葬式代に備える、となると人は必ず死ぬわけなので、
何歳で死んでも必ず保険金を受け取れるタイプでないといけません。
死ぬのが30歳でも、70歳でも、100歳でも、です。
つまり、保険金を終身(後述)で受け取れるタイプです。
先の例だと葬式代300万円、50万円を貯めるための積立貯金のようなイメージになります。
ここで保険と貯金の違いが出てきます。
例えば葬式代が50万円で良ければ、
現時点で貯金が50万円あり、丸ごと使えるなら保険に入る必要はありません。
葬式代を300万円残したいと思っているのに、
現時点で貯金が足りなかったら、保険金300万円の死亡保険に入る必要があります。
保険に加入後であれば、例えばまだ自分が保険加入後6カ月しか経っておらず
保険料を2万円しか払っていなかったとしても、死んだら300万円受け取れます。
つまり、貯まっていないと使えないのが貯金、
貯まっていなくても使えるのが保険です。
じゃあ、子供の教育資金で3,000万円を考えるときは?になると
金額も大きいですし、期間の要素も深くかかわってくるので後述します。
収入保障保険というのが、この辺りに関わってくることです。
あと、いきなり話が細かくなりますが、
共済系や子供の学校の総合保険などで「死んだときに保険金が出る」というものの場合、
よく見ると「ケガや交通事故の場合のみ」と限定されている場合があります。
交通事故で死んだら500万円出るけど、病気ならゼロ、ということです。
ほとんど当てになりません。
このような内容のものは総合保険などというセットの場合が多く、
保険期間も限定されている場合が多いので注意しましょう。
悪い保険、という意味ではなく、内容を把握してうまく活用しましょう、ということです。
A病気やケガに備える(医療保険、入院保険、がん保険)
たまに誤解があるので先に書きますが、病院で提出する保険証の健康保険とは違います。
健康保険は基本的に日本国民が強制的に全員加入する制度で、
病院代が3割負担(高齢者は1割とか)で済む、というあの制度のことです。
逆に言うと、この制度が無ければ本当は病院代は常に3倍のお金がかかる、というワケです。
アメリカなどはこの健康保険制度が無いので、病院代が高額です。
なので海外旅行先での病院代に注意が必要になるわけです。
話がそれましたが、ここで書く医療保険、入院保険とは自分で選択して加入する
民間の保険会社の保険のことです。
よく聞く
手術1回〇〇万円、入院1日あたり〇千円などいうやつです。
医療保険については不要論者も一定数います。
先に述べたように、そもそも健康保険制度で病院代は基本3割負担、
さらに大きな手術や入院で病院代が高額になった場合は
国が助けてくれる制度(
高額療養費制度)という制度があります。
これはごく簡単に言うと、どんなに病院代が高額でも、
一般的な収入の人なら出費は月10万円を超えることはない、
という制度です。
詳細はリンク先を参照してください。
であれば、ある程度貯金があれば医療保険は無駄、というストーリーになり、
これは確かに一理あります。
この辺の考え方は人それぞれですが、医療保険については入った方が良い人、タイプをまとめると
・大きな病気、長期入院などに備えたい(可能性は低いとしても)
・パートなどで有休、健康保険に加入しておらず、仕事を休んだ日数が丸々収入減になる。
・病院代だけでなく、付随して増加する家族の食事代、交通費、保育園代などを補填したい。
・家族に遺伝性の疾患があり、自分も発病する可能性がある。
・今は健康でも、将来徐々に体が悪くなるのが心配。
・健康なうちに入っておかないと、後で入れない、と思う。(入れても条件付き、保険料高額など)
・どうせ入るなら、若いうちに入っておいた方が保険料が安い、と思う。(後述の保険期間で解説)
あたりになると思います。
前置きが長くなりましたが、医療保険のポイントです。
・医療保険、入院保険
会社によって内容が異なりますが、ベースは入院日額と手術費用のセットです。
例えば入院1日5,000円、手術10倍、20倍、40倍(5万、10万、20万)という契約の場合、
入院1日あたり5,000円が給付されます。
手術給付金は入院日額の何倍になるか、です。
倍率が異なるのは、手術の大きさによって金額が異なるという意味で、
小さい手術なら5万円、大きい手術は20万円になります。
どんな手術が大きい?小さい?は保険会社の約款に記載されています。
入院日額を5,000円から10,000円にすると手術給付金もその倍になりますが、
当然、支払う保険料も高くなります。
ちなみに入院だけで手術がない場合は、当然手術給付金は出ません。
1週間入院して大変だったね、としても、入院だけだともらえる金額は
「こんなもんか」という感覚はあります。
じゃあ、どれくらいの額が妥当なの?については
保険会社のデータや自分の家庭環境などを考慮して総合的に判断するところですが、
基本は入院5,000円をベースに考え、
後はそこにどれだけ上乗せするか?しないか?かな、と思います。
入院1日5,000〜10,000円が一般的なようです。
私の場合は医療保険を2つ組み合わせています。
保険期間終身(後述)で入院1日5,000円、
これに毎年更新型の共済で1日5,000円を組み合わせています。
働いている期間だけ合計10,000円にして、
定年した後はそれなりに貯金も貯まっているだろうから5,000円で良いか、というプランです。
心配性なので1社で終身10,000円にしたいが、そうすると保険料がかなり高い。
では働いている期間だけ手厚くしようか、という考えです。
ただし、弱点もあります。
定年後の方が高齢で病気になる確率高いのに、その頃に保障が減る、
共済の方は毎年更新型なので、だんだん保険料が高くなる、
1回入院で手続きが2箇所に必要、
という点です。
この辺は、「この方法が良いですよ」というよりは
自分がどう考えるか、いくら欲しくていくら出せるか?次第と思います。
・がん保険
がんだけに特化した医療保険のようなものです。
がんのときだけしか入院も手術も保険金が出ません。
がん以外では出ません。
なぜがんだけそんなに特別扱い?と思うところですが、
がんは治療費が高いから、という流れからです。
昔はほぼ医療保険と同じ形式で
入院1日〇円と手術給付金〇円という組み合わせでした。
現在はそれよりも診断給付金〇円というタイプが主流で、こちらの方が時代に合っています。
要は、診断された時点で100万円とかドンっと出て、
このお金の中でやりくりしてください、という形です。
というのも、がん=即入院、手術とならない場合も増えてきて、
例えば通院+抗がん剤治療となった場合、入院1日〇〇タイプでは保険金が出ません。
こういう事例に対応するための変化ですね。
がん保険についても必要、不要で意見が分かれるところです。
私も基本的には、
「がんだけ特別扱いするの、変じゃない?
がんの手術、入院に対しても医療保険から金出るワケだし、
がん保険、いらなくない?」
という考えです。
しかし、上述の通り通院治療だと保険でフォローされないですし、
父方ががん家系のようで、少しだけ入ることにしました。
保険の相談窓口では
「診断給付金200万円くらいが妥当」
と言われましたが、私は100万円にしました。
30歳くらいの頃に加入して保険料の支払い期間は終身で年間1万円ちょっと。
これくらいの負担なら加入しておこうか、という判断です。
<保障の期間(保険金を受け取れる期間)>
よく聞く「終身」とか「定期」とかいうやつです。
終身は一生涯、定期は定められた期間という意味です。
例えば死亡保険で先に挙げたように自分の葬式代を保険で補いたい、という場合を考えます。
30歳で死んでも90歳で死んでも葬式は必要なわけですから、
保障期間は一生涯、つまり終身の保険を選ばなければなりません。
この終身と死亡保険を組み合わせて終身死亡保険などと呼ぶわけです。
絶対に保険金を受け取ることができる分、支払わなければならない保険料も高額になります。
いわゆる、
「掛け捨てじゃない保険」ということになります。
積立貯金のような要素が強くなってきます。
これに対し、自分が死んだ後の子供の教育費を保険で補いたい場合を考えます。
上記の例では葬式代は50万円とか300万円などで済みますが、
子供の教育費となると、1,000万円とか2,000万円とか桁が一つ増えます。
これを終身死亡保険でやろうとすると、莫大な額を払わなければなりません。
しかし、考えてみると子供の教育費というのは子供が就職するまでしか発生しません。
つまり、保障は一生涯でなくとも良いはずです。
であれば終身でなく、一定期間のみ死亡を保障する「定期死亡保険」で良くなります。
具体的には子供が仮に大卒で就職すると仮定したとき、あと15年かかるとします。
では15年だけ保障期間があれば良いのです。
これにより、保険料が格段に安く済みます。
その代わり、16年後に自分が死んでしまった場合、受け取ることができる保険金はゼロです。
つまり、言い方を変えると15年以内に自分が死ぬか、死なないかの賭けのようなものです。
どちらがラッキーなどと考えるのは不謹慎ですが、
想像するのも嫌な事だけど15以内に死ぬ可能性もあるから保険が必要、ということです。
この「保険料を払っても全く保険金を受け取ることができない場合もある」という保険のことを
「掛け捨て保険」と呼びます。
たまに、
「掛け捨て保険は損なので、掛け捨てでない保険に入りたい」
という話を聞くことがあります。
これは間違いで、そもそも掛け捨ての保険と掛け捨てでない保険は
入る目的も保険料も全然違うので、損か得か?という考えで考えるべきものではありません。
それぞれの特徴を理解し、自分の目的に合うのはどちらか?を選んだり
組み合わせたりすることが大切です。
ちなみに、子供の教育費としての死亡保険を考えたとき、
最近は単純な定期死亡保険よりももっと合理的な
「収入保障保険」というものが一般的に普及しているので触れておきます。
先の例でいうと、子供が大卒で就職するまでにあと15年かかるから
保障期間15年間、保険金1,500万円の定期死亡保険に入ろうとしているとします。
ここでふと気付くはずです。
今すぐ死んだ場合、受取額が1,500万円、14年後に死んだ場合も受取額は1,500万円って
14年後は子供も就職目前なわけだから、1,500万円も不要で、100万円くらいで良いんじゃないの?と。
これを補正するためには何年かごとに保険を見直し、加入し直さなければなりません。
面倒ですし、将来持病などで必ずしも保険に入れない可能性もありますし、
将来支払う保険料が確定しないのも不安があります。
そこで1年目1,5000万円、5年目1,000万円、10年目500万円、15年目で0円(契約終了)などと
自動で段階的に保障額が減っていく保険が登場しました。
これを収入保障保険と呼びます。
よく、保障の形が三角形とか表現されるやつです。
段階的に保障額が減っていく分、ずっと1,500万円の定期死亡保険より
支払う保険料が安くなります。
また、一括で保険金を受け取る方法と
給料や年金のように毎月〇万円などという形で受け取る方法を選ぶことができます。
この終身とか定期というのは医療保険にも当てはまります。
年を取った時ほど病気やケガをしやすいから、その時のために医療保険で備えたい、
と考えるなら、保障期間が一生涯の医療保険、つまり終身医療保険に加入する必要があります。
これに対し、老後はそれなりに貯えがあるだろうから、
働いている間こそ保険で病気に備えたい、と考えるなら
60歳とか65歳までを保障期間に設定した医療保険、つまり定期医療保険に加入すれば良いわけです。
ただ、一般的には高齢の方が病気になりやすく、その備えをしたい人が多数なので
定期医療保険という呼び方や表現はあまり見かけませんが。
ここで医療保険について先の収入保障保険のような合理的が考えが浮かんでくる人もいます。
「若いうちは病気になる確率は引くから医療保険に入らず、
年をとってから加入すれば良いんじゃない?」
という考えです。
これは理屈は合理的で良い案なのですが、リスクがあります。
基本的に保険というものは歴史歴に助け合いの考え方から生まれたもので、
被害のない人から集めたお金を被害を受けた人に分配するものです。
ただ、集める金額がリスクの高い人と低い人で同じ額では、不公平じゃない?
保険会社も営利団体なので利益を生み出さないといけないんだよ、という面があります。
具体的には年を取ってから保険に入ろうとすると
以下のような事例が増えるということです。
@現時点で大きな持病を持っている、または既往歴があるため保険に加入できない。(審査に落ちる)
A小さな持病をもっているので、その持病だけは保障されないという条件付きでの加入になる。
B特に条件は無いが、支払う保険料が高い。
Bに関しては若い頃に加入せず、浮いた出費があるのだから、デメリットではない、という考え方もありますが、
@Aについては
「こんなはずではなかった。」
ということにもなりかねません。
CMでたまに聞く
「持病があっても入れます」
とか
「〇〇歳まで加入できます」
というフレーズは本当に親切で良い商品なのか?と言われると
加入できても支払う保険料が高いか、受け取れる保険金が安いかのどちらかです。
安い保険料しか集めず、多くの人に保険金を支払ってしまったら、
会社が破綻してしまいますし、保険として成立しないので。
じゃあ、騙されているのか?というとそうでもなく、
「どうしても今からでも入りたいんだ」
という人に選択肢を与えるための保険ということです。
ということで、医療保険については私個人としては
・不要だと思うなら全く入らず自分の貯金で備える。
・必要だと思うなら若いうちに保障期間を終身にして入っておく。
です。
若いうちに加入する、というのは既往歴が無くて審査に通りやすい、というメリットだけでなく
次で述べるように保険料を長い期間かけて支払うことで、
月々の負担を少なくすることができるというメリットもあるためです。
<保険料を支払う期間>
これも期間の話なので正確に言えば
終身払い・・・一生涯払い続ける
定期払い・・・〇〇歳までに払いきり、その後の支払いは無し(払込期間〇〇歳まで、などと表現される)
になるのですが、終身〇〇保険や定期〇〇保険の「終身」や「定期」は
保険金を受け取れる期間の方の保障期間を指すのが普通なので、
支払う方にはあまり使わない言葉です。
保険料の支払い期間について、終身が良いか〇〇歳まで(自分で選べる)が良いか?は
好みで良いと思います。
定期死亡保険や定期医療保険はほぼ自動的に保障期間=支払い期間となりますが、
保障期間が終身の保険は
・一生払い続ける(1回あたりの支払額は安くなる)
・例えば60歳までに払い終える(上記より少し高くなるが60歳以降はゼロ)
を選ぶことができます。
実はどちらが得か?は計算により求めることは一応できます。
保険会社の「終身」というのは平均寿命などの統計を取って男なら〇〇歳、女なら〇〇歳と
想定している年齢があるので、自分がそれより早く死ぬと思えば終身払い、
長く生きると思えば〇〇歳までに払い済みにすれば得と言えば得です。
ただ、実際にはその辺の年齢を考えるよりは
年金生活になる前に払い終わりたいか?現在の出費を少しでも抑えたいか?を基準に
自分の考えで選べば良いと思います。
あとはその保険を途中で解約(または入り直し)する可能性があるか?もポイントと言えばポイントです。
〇〇歳払い済みの保険を途中で解約すると、支払った保険料が少し無駄になります。
これは高齢になったときに支払うべき金額を平均化して、
若いうちからコツコツ先払いしてきたコツコツ部分を無駄にする意味があるからです。
途中で保険を見直すつもりがあるなら、保険料の支払いは終身払いにしておくのが良いです。
(と言っても、先述のように高齢になってからの保険の乗り換えは
大抵は得られるメリットよりもリスクの方が大きいのでお勧めはしませんが)
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2021.9.12(水)更新
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