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パワーチェック 2002年 6月 22日


1.目的
スロットル洗浄、点火時期再調整、燃調再調整による効果を確認する。



2.原理

省略


3.方法


測定日時 2002年 6月 22日(土)
測定場所 スーパーオートバックスかしわ沼南町店
測定装置 DYN ローラー式
測定車両 平成11年式 AE111レビン BZ-R (走行約56000km)
タイヤ DUCARO REVSPEC (前輪5部山程度)
測定ギア 4速もしくは5速(6速MT)
主な変更点 VTC取り外し
TRD イリジウムプラグ 熱価7
スプリットファイア プラグコード
純正エキマニ サーモバンテージ巻き
アーシング
TRD エアクリ純正交換タイプ
クリスタルC3000添加(ガソリン添加剤)
スロットル洗浄
遮熱板(自作)
プラグの火花ギャップ調整(0.7mmから1.1mmに調整)
エンジンオイル ESSO Ultraflo 10W-40 + 謎のオイル
(^^; オイル量の調整
BLITZ レーシングラジエーターキャップ
点火時期調整(純正値+0.5mm)
フィールド技研 SFC-HYPER R
 入力値
 0〜1000rpm +1%
 1000〜2000rpm +2%
 2000〜3000rpm +3%
 3000〜4000rpm +3%
 4000〜5000rpm +3%
 5000〜6000rpm +3%
 6000〜7000rpm +3%
 7000〜8000rpm +3%

なお、今回の測定は@4速(ボンネット閉)、A5速(ボンネット開)、B5速(ボンネット閉)
の3つの条件で測定を行った。


4.結果

今回の実験で得られたデータをそれぞれ表4.1〜表4.3に示す。
なお、速度はギヤ比とタイヤの外径から求めている。
各ギヤでの速度と回転数の表
また表41〜表4.3のデータを、それぞれ図4.1〜4.3にまとめた。

表4.1 @4速(ボンネット閉)での結果の表
回転数カイテンスウ (rpm) 速度ソクド (km/h) 修正シュウセイトルク (kg・m) 修正シュウセイ馬力バリキ (PS)
3100 66.2 13.8 59.8
3200 68.3 14.8 66.1
3300 70.4 15.4 71.0
3400 72.6 15.8 75.1
3500 74.7 16.0 78.1
3600 76.8 15.9 79.8
3700 79.0 15.5 80.4
3800 81.1 15.5 82.5
3900 83.2 15.5 84.8
4000 85.4 15.6 87.1
4100 87.5 15.5 88.9
4200 89.7 15.4 90.5
4300 91.8 15.2 91.3
4400 93.9 15.1 93.0
4500 96.1 15.2 95.9
4600 98.2 15.5 99.7
4700 100.3 15.8 103.8
4800 102.5 16.3 109.2
4900 104.6 16.6 113.5
5000 106.7 16.6 115.8
5100 108.9 16.7 119.3
5200 111.0 17.2 124.7
5300 113.1 17.3 128.3
5400 115.3 17.3 131.0
5500 117.4 17.2 132.3
5600 119.5 17.0 133.2
5700 121.7 17.0 135.6
5800 123.8 17.0 137.7
5900 125.9 16.9 139.5
6000 128.1 16.8 140.9
6100 130.2 16.7 142.5
6200 132.3 16.5 143.3
6300 134.5 16.3 143.4
6400 136.6 15.8 141.6
6500 138.7 15.5 141.3
6600 140.9 15.4 142.3
6700 143.0 15.8 148.0
6800 145.1 16.1 153.4
6900 147.3 15.9 153.5
7000 149.4 15.4 150.2
7100 151.6 14.7 146.4
7200 153.7 14.9 149.6
7300 155.8 14.8 151.4
7400 158.0 14.7 152.5
7500 160.1 14.9 155.9
7600 162.2 14.7 156.3
7700 164.4 14.4 154.6
7800 166.5 14.2 155.2
なお、@における最大トルクは17.4kg・m(5427rpm)、最大馬力は157.4PS(7546rpm)である。



図4.1 エンジン性能曲線@


表4.2 A5速(ボンネット開)での結果の表
回転数カイテンスウ (rpm) 速度ソクド (km/h) 修正シュウセイトルク (kg・m) 修正シュウセイ馬力バリキ (PS)
3100 84.2 17.4 75.6
3200 86.9 17.4 77.7
3300 89.7 17.7 81.5
3400 92.4 17.6 83.7
3500 95.1 17.5 85.7
3600 97.8 17.6 88.5
3700 100.5 17.6 90.0
3800 103.2 17.3 92.1
3900 106.0 17.0 92.5
4000 108.7 16.7 93.2
4100 111.4 16.5 94.9
4200 114.1 16.1 94.9
4300 116.8 16.1 96.6
4400 119.5 16.3 100.1
4500 122.3 16.6 104.3
4600 125.0 17.0 109.6
4700 127.7 17.0 112.0
4800 130.4 17.1 114.6
4900 133.1 17.5 119.6
5000 135.8 17.4 121.5
5100 138.6 17.3 123.0
5200 141.3 17.9 129.8
5300 144.0 17.9 132.3
5400 146.7 17.9 134.9
5500 149.4 18.0 138.6
5600 152.1 18.2 142.5
5700 154.9 18.2 144.8
5800 157.6 17.9 145.5
5900 160.3 17.5 144.6
6000 163.0 17.1 143.2
6100 165.7 17.1 146.1
6200 168.4 17.2 148.6
6300 171.2 16.6 146.2
6400 173.9 16.5 147.9
6500 176.6 16.2 146.9
6600 179.3 15.6 144.1
6700 182.0 15.8 148.1
6800 184.7 16.3 154.4
6900 187.5 16.1 155.1
7000 190.2 15.9 155.3
7100 192.9 15.6 154.6
7200 195.6 15.2 152.6
7300 198.3 14.5 148.2
7400 201.0 15.1 156.5
7500 203.8 15.1 158.5
7600 206.5 14.8 157.7
7700 209.2 14.2 152.4
7800 211.9 14.2 154.7
7900 214.6 13.9 153.2
8000 217.3 13.7 152.7


なお、Aにおける最大トルクは18.3kg・m(5649rpm)、最大馬力は159.1PS(7427rpm)である。


図4.2 エンジン性能曲線A


表4.3 B5速(ボンネット閉)での結果の表
回転数カイテンスウ (rpm) 速度ソクド (km/h) 修正シュウセイトルク (kg・m) 修正シュウセイ馬力バリキ (PS)
3100 84.2 15.6 67.5
3200 86.9 15.8 70.8
3300 89.7 16.1 74.4
3400 92.4 15.7 74.8
3500 95.1 15.7 77.1
3600 97.8 15.9 79.7
3700 100.5 15.9 82.4
3800 103.2 15.4 82.0
3900 106.0 15.4 84.2
4000 108.7 15.4 85.9
4100 111.4 15.3 87.8
4200 114.1 15.2 89.1
4300 116.8 15.4 92.4
4400 119.5 15.2 93.5
4500 122.3 16.0 100.7
4600 125.0 16.0 102.6
4700 127.7 15.5 102.1
4800 130.4 16.0 107.4
4900 133.1 16.7 114.8
5000 135.8 16.9 118.3
5100 138.6 17.0 120.9
5200 141.3 17.2 125.2
5300 144.0 17.4 128.7
5400 146.7 17.3 130.5
5500 149.4 17.6 134.9
5600 152.1 17.8 139.0
5700 154.9 17.8 141.7
5800 157.6 16.9 136.8
5900 160.3 16.6 137.3
6000 163.0 16.9 141.4
6100 165.7 17.1 145.9
6200 168.4 16.3 141.6
6300 171.2 16.2 142.9
6400 173.9 16.4 147.2
6500 176.6 15.8 143.4
6600 179.3 15.7 144.9
6700 182.0 15.7 147.1
6800 184.7 15.7 149.2
6900 187.5 16.0 154.6
7000 190.2 15.4 150.3
7100 192.9 15.4 152.4
7200 195.6 15.3 153.9
7300 198.3 15.5 158.6
7400 201.0 14.8 153.5
7500 203.8 15.4 161.1
7600 206.5 15.1 160.8
7700 209.2 14.2 153.1
7800 211.9 14.9 162.4
7900 214.6 14.3 157.3
なお、Bにおける最大トルクは17.8kg・m(5688rpm)、最大馬力は163.4PS(7791rpm)である。



図4.3 エンジン性能曲線B


ここで、今まで測定した全ての結果とカタログ値を次の表4.4にまとめた。

表4.4 結果のまとめとカタログ値
測定条件 最大馬力(PS) 最大トルク(kg・m)
カタログ値 165 (7800rpm) 16.5 (5600rpm)
5.21 140.2 (6074rpm) 17.8 (5388rpm)
6.13 144.3 (7793rpm) 17.2 (5510rpm)
6.15 150.2 (7090rpm) 17.9 (5295rpm)
6.22 4速・閉 157.4 (7546rpm) 17.4 (5427rpm)
6.22 5速・開 159.1 (7427rpm) 18.3 (5649rpm)
6.22 5速・閉 163.4 (7791rpm) 17.8 (5688rpm)


また、各データを比較するために図4.5を用意した。

図4.4 エンジン性能曲線(比較用)


また、参考のためにカタログに掲載されているグラフを図4.5として用意した。

図4.5 エンジン性能曲線(カタログ掲載)


5.考察

5.1 測定結果について

今回の測定では、いずれの場合も今までよりも良い結果が得られている。
特に5速のボンネットを閉めて測定した結果では、馬力は163.4PS(7791rpm)と
ほぼカタログ値(165PS/7800rpm)が得られており、トルクについては
17.8kg・m(5688rpm)とカタログ値(16.5kg・m/5600rpm)を上回っている。
以前から見られていた高回転での馬力の伸び悩みは改善されており、
走行距離による劣化を考慮すれば、十分に満足できる結果である。
初回の測定に比べると、実に20PS以上取り戻したことになる。
作成したグラフだけを見てしまうと、未だに高回転が伸び悩んでいるように見えてしまうが、
むしろこちらは正常であり、中回転域においてパワーが上がっていると受け取った方が自然だろう。
中回転域の馬力のグラフの傾きが高回転でも維持されたら、200PS近く出てしまうことになる。
自分もさすがにそこまでは期待していない。
今回の測定では、高価なパーツなど取り付けなくても
洗浄、調整でパワーは取り戻せるという証拠になったのではないだろうか。
ちなみにコンピューター、マフラーはノーマルである。
今回購入した燃調コントローラーは新品で3万円以上、通信販売でも2万円以上するものであるが、
ヤフーオークションで1万5千円で購入、8千円で取り付けたものである。
その他のパーツも2万円を超えるようなものは使用していない。


5.2 ボンネットの開閉による影響について

今回の測定では5速において、ボンネットを開けた状態と閉めた状態の二つを試している。
結果はボンネットを閉めた状態のほうが最大馬力は良い値が得られている。
空気の流れとしては、おそらく助手席側のフォグランプの周辺を通って
ダクトにたどり着いているものと思われる(ボメックスのフロントバンパー装着のため)。
ボンネットが空いた状態では、下から入ってきた空気が上に吹き抜けてしまうため
ボンネットは閉まっていた方が、ラム圧が活きるということだろうか。
店員の話によると、キノコ型のエアクリなどではボンネットは開けた方が抜群に良い結果が得られるそうである。
これはボンネットを開けることにより、エンジンルームに熱い空気が充満することを解消できるからであろう。

しかし理解が難しいのは、ボンネットを開けた状態での異常な低・中回転のトルクである。
3〜4000rpmですでにカタログ値以上のトルクを出している。
通常の走行時であれば、風量は速度に比例して増大するが、送風機からの風量は常に一定である。
このため低・中回転域においてはボンネットが空いていた方が、
ちょうど良い風量であったということだろうか?
いずれにせよ、空気の流れ一つで出力は大幅に変わるということは確認できた。


測定時の写真(ガラス越)。3つの送風機のうち1つは写真の位置に動かしてもらった。


5.3 ギヤの違いによる影響

今回の測定では4速と5速でも測定を行っている。
結果はトルク、馬力ともに5速の方が良い値が得られている。
これは”直結ギアが最もパワーが出る”という一般的に知られている理論と一致する。
4速のギヤ比は1.166であり、5速のギヤ比は0.916である。
もしギヤ比がちょうど1.000のギアがあれば、そのギアが最もパワーのロスが少ないのだろうが、
5速の方が1.000に近いため、セオリー道理の結果と言えるだろう。


5.4 スピードリミッターについて

以前の測定からスピードリミッターについての不明な点が多かったが、
今回の5速を用いた測定でも、やはり180km/hを大きく超えたスピードが出てしまっている。
今回も前回の測定時に確認したように、アクセルオフで空ぶかしをしながら
回転数を落とす際には、180km/h以上では応答がない。
これは推測なのだが、おそらくこの車のスピードリミッターはこの作動の仕方が正常なのではないだろうか?
つまり180km/hのスピードでアクセルを緩めた時に初めて作動し、
その開度以上にならないもしくは完全に燃料カットということである。
もしそうだとしたら、ベタ踏み状態であればいくらでもスピードが出てしまうということになるが・・・。
これはこれでパワー計測の際にはスピードリミッターを
気にしなくて良いことになるので、非常に都合が良い。


5.5 VTCの取り外しについて

以前からVTCの誤動作などが目に付いていたので、今回はVTCは取り外し、
純正のVVTに配線をつなぎ直して測定を行った。
純正のVVTは@アクセル開度、A回転数、B水温の三つの
パラメーターを読み取って作動する仕組みになっている。
ここでもっとも優先されるパラメーターはアクセル開度である。
つまり回転数や水温が低くても、アクセル開度が大きければVVTは高回転側に切り替わる。
測定時はアクセル全開であるため、3000rpmではすでにハイカム側に切り替わっていると思われるが、
図4.4から判断すると、ひょっとしたら5速のボンネット開では
3000rpmからVVTがハイカムに切り替わっており、
残りの二回ではVVTが遅れて切り替わったということも考えられる。


5.6 スロットル洗浄の効果について

スロットル洗浄の効果については、今回の結果を見れば明らかである。
スロットル洗浄というのは単に4連スロットル部分だけの洗浄ではない。
クリーナーを燃焼室まで吹き込んで洗浄を行うのである。
拭き掃除ができるスロットル部分だけでも、相当の汚れが確認できたので、
おそらく燃焼室はかなり汚れていたのだろう。
汚れによるノッキングが原因でパワーが出なかった、という考えが正しかったと言えるだろう。

ちなみにこの車を中古で購入した時点では、エアフィルターは純正と思われるものが付いており、
点検した時にはすでにかなり汚れていた。
おそらく前のオーナーは2年、35000km走行の間に一度も交換しなかったのかもしれない。
汚れたままのエアクリではスムーズに空気が吸えず、理想的な燃焼が行えなくなるだろう。
当然、エンジン内部の汚れも早く溜まることになる。


5.7 自作の遮熱板について

これは今回の測定で初めて取り付けたものである。
エキマニからの熱の遮断と、ラム圧を稼ぐことを目的としており、
今回の良い結果に多少なりとも貢献していると思われる。


5.8 プラグの火花ギャップの調整について

TRDのイリジウムプラグIK22(熱価7)は購入時には火花ギャップが0.6〜0.7mmに調整してある。
ここで注意したいのは火花ギャップにはエンジンによって適正な値があるということである。
火花ギャップの狭いプラグは主にターボ車用のものであり、
ターボ車は火花の要求電圧が高いために火花ギャップが広くできないのである。
そこで今回は4A-GEエンジンに適正の値(1.0〜1.1mm)に調整を行った。

参考サイト
http://sakai.elec.hkg.ac.jp/sparkplug/newpage11.htm


5.9 エンジンオイルの量の調整について

エンジンオイルは交換後、約1000km走行した状態であったが、
量をチェックしたところ規定量よりも1リットル以上多く補充されていた。
オイル交換はディーラーで行ったのであったが、ディーラーらしくない仕事である。
世の中にはオイルが空っぽになっても平気なほど、車に負頓着な人もいるそうだが、
そういう人のためにオイルは多めに補充することになっているのだろうか・・・。
車好きとしては「オイルはこまめに点検するので、規定量以上入れないでください。」
と言いたいところである。←おぉ、シブい(^-^)
何にせよ、規定量を超えたオイルはエンジンの負担になるだけなので、
ゲージのちょうど半分のところまで減らした。
その際、秘密兵器?(^^;となる謎のオイルとブレンドした。


5.10 ラジエーターキャップの交換について

以前使用していたTRDのラジエーターキャップで吹きの症状が見られた。
症状は燃調のセッティングのために高回転(レブ近く)で空吹かしを頻繁に行っていた際に
リザーバータンクからクーラントがゴポゴポと吹くというものであった。
空吹かしではラジエーターに風があたらないので、確かに水温は上がりやすいが
このとき水温メーターは真中付近であった。
これはキャップが圧力を保てていないときの症状である。
ECUがクーラントの吹きまでもを感知するかはわからないが、
メーターで水温に異常が認められないのに吹いたということは事実なので、
1年2万kmしか使用していなかったが、寿命と判断し新品に交換した。


5.11 点火時期の調整について

スロットル洗浄によりエンジンが本来の状態に戻ったと思われるので、
それに合わせて点火時期も再調整した。
前回の測定では純正よりもノックを避けるために、純正よりも遅らせ気味であった。
エンジンには個体差があり、点火時期の調整も完全なものではないのかもしれないが、
スロットル洗浄により今回の場合は”汚れ”という名の個体差であったことがわかったので、
純正の位置よりも0.5mmほど進めた。
点火時期はノック寸前まで進めたポイントが一番パワーが出るのは周知の事実であるが、
ノックの条件は気象や使用するガソリン、エアクリやエンジン内部の汚れによっても
変わるようなので、あまり欲張って進めすぎない方が無難であろう。


5.12 燃調について

スロットル洗浄によりエンジンのコンディションも良くなったため、
当然、燃調もセッティングし直す必要があった。
各回転数で最も良いポイントを探りながらセッティングを行った。
なお、全域に渡って調整が+の値であるのは、
@エアクリ交換、遮熱板の効果により純正よりも吸気効率が上がっている。
Aエキマニのバンテージ巻きにより排気効率が上がっている。
Bプラグ、プラグコードの交換により、濃い燃料にも確実に点火できる。
C点火時期が純正の位置よりも0.5mm進めてある。
などの理由からである。



5.13 各パーツの相乗効果について

今回の測定に限ったことではないが、パーツには相乗効果というものがある。
例えばエアクリ、マフラー交換で吸排気の効率が良くなったとしても、
それに釣り合うだけの燃調をしないと、空気だけを吸って吐くだけになるだろうし、
燃調を濃くしても濃い燃料に確実に点火できるプラグ&プラグコードがなければ意味がない。
すなわち、チューニングとはパーツを取り付けることのみを指すのではなく、
その後の調整までも含んでいるのである。

パワーチェックしたことがある4A-G乗りのほとんどは140PS前後、ひどい場合は110PS台まで
落ちていることがあるそうだが、「所詮はトヨタ馬力だし・・・。」とか
「自分の4A-Gはハズレエンジンなんだ・・・。」などと思い込んでいる人も多いのではないだろうか。
そういう方はおそらく、「ポン付けパーツでバランスを崩している。」、
「汚れが溜まってエンジンが本来の性能を出せない状況にある。」のだと思う。
さすがにある程度距離を走った車が洗浄だけでカタログ値を出せるわけではないだろうが、
今回の自分の例では、実に20PS以上をとり戻したことから
悩める4A-G乗りの希望となるのではないだろうか。


5.14 感想・アドバイス

今回の調整には実に1ヶ月以上の時間を費やし、またいろいろな人々に助けて頂いた。
結果が出た今の気持ちとしては、
「4A-Gは乗り手に知識と経験とメンテナンスを要求するエンジンである。」
というのが正直な感想である。
どんなに自分の車に愛着を持っていて、洗車やオイル類の交換だけをしていても
目の行き届かない範囲では悪化している部分がある。
スロットルの汚れが良い例で、リッター当たり100PSというハイパワーを絞り出す代償として、
吹き返しの汚れがあるのである。
生まれながらの高性能・高回転型エンジンの宿命というところか。
孤高の生き様のような感覚すら感じ取られる。
ちなみに4連スロットル洗浄はディーラーの整備項目にはない。
まずは自分が理解した上で、説明してやってもらうか自分でやるしかないのである。
オーナーの為にがんばって動いてくれているエンジンに、
それなりの恩返しはしてあげたいと思うのが本当の車好きだろう。
オーナーは車を選ぶことはできるが、車はオーナーを選べないのである。
自分の車として4A-G搭載車を選んだということは、ただ「車は普段の足で動けば良い。」
と考えている人は少ないだろう。
やはりこのようなエンジンを選んだからには、自分で勉強し、自分の目で点検し、
自分の手を汚してメンテナンスをする必要があると思う。
またそういう向上心のある人にこそ、4A-Gはふさわしく、
本来の性能を発揮してくれるエンジンだと思う。



6.謝辞

今回の件に関して燃調のセッティング、点火時期の調整および
スロットル洗浄について親身になって相談にのっていただいた
黒のマリノGさんに心より感謝いたします。

ホームページ

AE-MY GARAGE



注意
わからないことを考えもしないで、いきなり掲示板で聞くようなことは止めましょう。
まずは自分の力でいろいろ調べて勉強する努力をするべきです。
かなりの情報量があるので、根気良くサイト内を探せば目的の情報は見つかるはずです。
掲示板では過去ログ検索もできるので、参考になると思います。
自分がわからず悩んでいるところは、大抵は他の人も悩んでいるものです。


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2005.1.12(水)更新

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