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パワーチェック 2003年 4月 27日


1.目的
現在の状態、高回転域でのVVTのオンorオフ、燃調の効果を確認する。



2.原理

省略


3.方法


測定日時 2003年 4月 27日(日)
測定場所 スーパーオートバックスかしわ沼南町店
測定装置 DYN ローラー式
測定車両 平成11年式 AE111レビン BZ-R (走行約75000km)
タイヤ YOKOHAMA ADAVAN NEOVA (前輪8部山程度)
測定ギア 5速(6速MT)
主な変更点 TRD イリジウムプラグ 熱価7
スプリットファイア プラグコード
純正エキマニ サーモバンテージ巻き
アーシング
TRD エアクリ純正交換タイプ
自作遮熱板
点火時期調整(純正値+0.5mm)
エンジンオイル TRDスーパースポーツプロ
レゾネーター加工
トムスファンネル
VVTC (純正VVTと共存)
フィールド技研 SFC-HYPER R
 入力値
 0〜1000rpm ±0%
 1000〜2000rpm +3%
 2000〜3000rpm +4%
 3000〜4000rpm +5%
 4000〜5000rpm +5%
 5000〜6000rpm +5%
 6000〜7000rpm +5%
 7000〜8000rpm +5%

なお、今回の測定は@VVTあり・燃調あり、AVVTなし・燃調あり、BVVTあり・燃調なし
の3つの条件で測定を行った。


4.結果

今回の実験で得られたデータをそれぞれ表4.1〜表4.3に示す。
なお、速度はギヤ比とタイヤの外径から求めている。
各ギヤでの速度と回転数の表
また表41〜表4.3のデータを、それぞれ図4.1〜4.3にまとめた。

表4.1 @燃調あり、VVTあり
回転数カイテンスウ 速度ソクド 修正シュウセイトルク 修正シュウセイ馬力バリキ
(rpm) (km/h) (kg・m) (PS)
3000 81.1 17.7 74.2
3100 83.8 17.5 75.8
3200 86.5 17.8 79.5
3300 89.2 17.8 82.0
3400 91.9 17.9 85.1
3500 94.6 17.1 84.0
3600 97.3 16.5 83.3
3700 100.0 17.2 88.9
3800 102.7 17.8 94.7
3900 105.4 16.7 91.1
4000 108.1 16.2 90.7
4100 110.8 16.4 94.2
4200 113.5 16.3 95.6
4300 116.2 16.1 97.0
4400 118.9 16.3 100.1
4500 121.7 16.8 106.1
4600 124.4 17.3 111.3
4700 127.1 16.9 111.3
4800 129.8 17.2 115.6
4900 132.5 17.4 119.1
5000 135.2 17.6 123.2
5100 137.9 18.1 129.0
5200 140.6 18.1 131.6
5300 143.3 18.1 134.4
5400 146.0 18.4 139.3
5500 148.7 18.1 139.2
5600 151.4 17.6 137.6
5700 154.1 18.0 142.9
5800 156.8 18.4 149.2
5900 159.5 17.6 144.9
6000 162.2 17.0 143.0
6100 164.9 16.7 142.7
6200 167.6 16.7 145.0
6300 170.3 16.4 144.7
6400 173.0 15.4 138.2
6500 175.7 15.5 141.2
6600 178.4 15.2 140.6
6700 181.1 15.2 141.9
6800 183.8 15.4 146.2
6900 186.5 15.1 145.4
7000 189.2 14.5 141.7
7100 191.9 13.9 137.8
7200 194.6 14.2 143.1
7300 197.3 13.2 134.3
7400 200.1 12.9 133.9
7500 202.8 12.3 128.9
7600 205.5 11.7 124.0
7700 208.2 11.6 124.9
7800 210.9 10.6 115.9
最大サイダイ   18.7 (5779rpm) 150.7 (5779)




図4.1 エンジン性能曲線@


表4.2 A燃調あり・VVTなし
回転数カイテンスウ 速度ソクド 修正シュウセイトルク 修正シュウセイ馬力バリキ
(rpm) (km/h) (kg・m) (PS)
3000 81.1 14.3 59.9
3100 83.8 16.7 72.3
3200 86.5 16.1 72.0
3300 89.2 15.9 73.4
3400 91.9 15.2 72.4
3500 94.6 15.2 74.5
3600 97.3 15.6 78.3
3700 100.0 15.1 78.0
3800 102.7 15.0 79.7
3900 105.4 15.5 84.5
4000 108.1 15.4 86.4
4100 110.8 15.0 86.0
4200 113.5 15.0 87.9
4300 116.2 15.1 90.8
4400 118.9 15.2 93.3
4500 121.7 14.9 93.8
4600 124.4 14.9 96.2
4700 127.1 15.1 99.2
4800 129.8 15.3 103.0
4900 132.5 15.7 107.7
5000 135.2 15.8 110.3
5100 137.9 15.7 112.1
5200 140.6 15.5 112.6
5300 143.3 15.7 116.5
5400 146.0 16.1 121.5
5500 148.7 15.7 121.0
5600 151.4 16.0 125.2
5700 154.1 16.1 128.5
5800 156.8 16.3 132.2
5900 159.5 16.5 135.7
6000 162.2 16.3 136.9
6100 164.9 16.5 140.6
6200 167.6 16.0 138.9
6300 170.3 15.8 139.3
6400 173.0 15.8 141.4
6500 175.7 15.8 143.5
6600 178.4 15.6 144.1
6700 181.1 16.1 150.8
6800 183.8 16.1 152.9
6900 186.5 14.9 143.8
7000 189.2 15.0 147.2
7100 191.9 15.1 149.6
7200 194.6 15.4 155.2
7300 197.3 14.9 151.9
7400 200.1 14.3 147.7
7500 202.8 14.4 150.8
7600 205.5 14.1 149.8
7700 208.2 13.7 147.9
7800 210.9 13.2 144.4
最大サイダイ   17.7 (3149) 156.3 (6780)



図4.2 エンジン性能曲線A



表4.3 B燃調なし・VVTあり
回転数カイテンスウ 速度ソクド 修正シュウセイトルク 修正シュウセイ馬力バリキ
(rpm) (km/h) (kg・m) (PS)
3000 81.1 14.2 59.7
3100 83.8 15.7 68.0
3200 86.5 16.3 72.8
3300 89.2 15.5 71.6
3400 91.9 15.8 74.9
3500 94.6 16.6 81.2
3600 97.3 15.9 80.0
3700 100.0 15.8 81.7
3800 102.7 16.1 85.7
3900 105.4 15.9 86.8
4000 108.1 15.8 88.7
4100 110.8 15.9 91.2
4200 113.5 15.7 92.1
4300 116.2 15.7 94.3
4400 118.9 16.2 99.6
4500 121.7 16.2 101.9
4600 124.4 16.1 103.8
4700 127.1 16.7 110.0
4800 129.8 17.3 115.7
4900 132.5 17.9 122.5
5000 135.2 18.1 126.5
5100 137.9 17.8 126.9
5200 140.6 17.8 129.4
5300 143.3 18.2 134.8
5400 146.0 18.3 138.2
5500 148.7 18.1 139.2
5600 151.4 18.1 141.9
5700 154.1 18.4 146.9
5800 156.8 17.7 143.8
5900 159.5 17.8 147.0
6000 162.2 17.9 149.9
6100 164.9 18.1 154.3
6200 167.6 17.5 151.5
6300 170.3 16.3 143.3
6400 173.0 16.1 144.0
6500 175.7 15.7 142.7
6600 178.4 15.9 147.1
6700 181.1 15.9 149.2
6800 183.8 14.7 139.6
6900 186.5 15.7 151.3
7000 189.2 15.3 150.2
7100 191.9 14.6 145.2
7200 194.6 14.5 145.9
7300 197.3 14.1 143.6
7400 200.1 14.3 147.9
7500 202.8 13.3 139.1
7600 205.5 12.7 135.5
7700 208.2 12.4 132.9
7800 210.9 12.1 131.6
7900 213.6 11.0 121.6
最大サイダイ   18.6 (5686rpm) 154.4 (6099)



図4.3 エンジン性能曲線B


また、各データを比較するために図4.4を用意した。

図4.4 エンジン性能曲線(比較用)


参考のためにカタログに掲載されているグラフを図4.5として用意した。

図4.5 エンジン性能曲線(カタログ掲載)


5.考察

5.1 全体的な結果について

今回の測定結果を見てみると、以前(2002年6月22日)の測定結果に比べて
最大トルクは増しているが馬力は低下していることがわかる。
仕様の変更や走行距離が増えたこともあり、単純な比較はできないが
やはり馬力の低下が最も目に付く。


5.2 前回からの仕様の変更について

前回の測定(2002年6月22日)からの仕様の変更として主なものは
・VVTCの導入(純正VVTと共存させているので、入るポイントは同じでレブまでONのまま)
・トムスファンネル
・レゾネータ加工
・燃調の設定値
・オイル
である。
今回、特に注目していたのはトムスファンネルと高回転域のVVTオンの効果であった。
これらについては下の項目で述べることにする。
オイルについてはうっかりしていて、サーキット走行後のものを交換していなかった。(爆)
このせいで高回転の伸びについてかなり不利になったことも事実である。(汗)
またプラグも交換後約20000km使用しており、このことも不利な点になると考えられる。


5.3 燃調の効果について

図4.4から単純に考えると燃調の入力値が理想の値から離れている、と解釈ができる。
しかし、燃調コントローラーのページでも書いたように、
SFC-Rはセンサーからの信号を補正するタイプの燃調コントローラーのため、
増量により点火時期が遅れてしまう。
単純に燃調がズレているという面もあるかもしれないが、この点火時期の遅れの可能性がある。
実際に、4500rpm付近までは燃調ありの方がトルクは出ているため、
有効なセッティングができていると考えることができる。
しかし、高回転域においては燃調が濃すぎる、もしくは濃くしたことによる
点火時期の遅れが原因でパワーダウンしている可能性がある。
中回転域において燃調のあり・なしで差がないのは、燃調と点火時期の効果が相殺されているためかもしれない。
やはりマフラーが純正というせいもあり、吸気系のチューニングの効果が高回転域で現れにくいのだろう。
また、そのようなことから、高回転域での燃調が濃いとも考えられる。
しかし、これらの解釈はあくまで推測であり、
原因を特定して最適な調整を行うためには、やはり空燃比系やその他の機材を用いる必要があり、
また、本来はそれらの機材を用いてきちんとセッティングすべきである。


5.4 レブ付近でのVVTオンの効果について

これも図4.4から判断すると、今の仕様では高回転域においてはVVTはオフの方が良いように思われる。
VVTオフの方法については、エンジンルームのVVTのコネクターを抜いて測定を行っていた。
先にも述べたように、マフラーがノーマルであるためかもしれない。
VVTCの製造元であるアンフィニはチューニングショップである。
今回のパワーチェックではアンフィニのOH+現車合わせECUという仕様の知り合い(AE111)も測定を行ったのだが、
そちらの車両は最大馬力は170PS以上を搾り出しており、最大トルクも18kg・mという値を叩き出していた。
つまり高回転域においては、単純にVVTはオンが良いとかオフが良いという話ではないようである。
各吸・排気系パーツはもちろん、それに合わせた燃調・点火時期をセッティングすれば、
VVTはオンの方がパワーは出るという事であろうか。
しかし、やはりプロ並みの機材が揃わないとセッティングはできないだろう。

あと、低・中回転域においてはVVTオフではパワーがガタ落ちになっているのは興味深い結果であると思われる。
ここまで差が出るとは思わなかった。
しかし、これも本来はVVTオンになる領域で実際はオフのまま、という状態なので、
純正ECU側でも増量、さらに燃調コントローラーでも増量というせいもあるだろう。


5.5 まとめ

結果だけ見ると残念な数値であり、セッティングが間違っていたということになる。
しかし、燃調やVVTによる効果を数値として確認することができ、
また貴重なデータを得ることができたと思う。
考察として様々な要因を考えてきたが、これらはあくまで推測であるため
実際に確認するためにはプロ並みの機材が必要になるだろう。
セッティングは非常に奥が深く、エンジンの寿命を縮めない程度にきちんとパワーを出すことは
もはやチューニングショップの領域といえるだろう。
プライベーターがそれを行おうとすると、まず機材をそろえる必要があるだろうし、
気力と経験を要するだろう、というのが率直な感想である。
が、多少リスクは伴うが、サブコンなどを用いて自分で良い点を探っていくというのも、
人によっては楽しみの一つになるかもしれない。

私が思っていることとして、このデータを通して皆さんがどういう方向性で車と付き合っていくか
考える機会になれば良いと思います。


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2005.1.12(水)更新

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